オーブ拾九 錐体・桿体と区別はありますが、人が目で感じる光の強さもフィルムやセンサーの場合と 同じように、短時間においては光の量とその継続時間で決まるものとして考えて差し支えありません 短時間というのは光の明滅が区別出来ない程度の時間のことで、既に述べたように、短い人で 1/8秒程度でしょう ところが、人の目にはシャッターがありませんので、目が開いて意識を失っていない状態であれば、 たとえ光の継続時間が極めて短いものであっても、光の量と、その継続時間の積が一定値以上で あれば、光として感じることが出来ます そして、その光の明滅がある速度以上であれば、人の目はそれを連続した光として感じますし、 ある速度以下であれば、明滅する光として感じます しかしながら、明滅する光と感じても、その光の継続時間もしくは光っていない継続時間を正確に 見ている訳ではありません 更に、人間の目の虹彩は、その反応時間に難があるものの、自動的にその絞りを調節することが できる極めて優れたものであることに加え、その処理が網膜上の光感受性受容器以外の神経細胞が 行っているのか、脳が行っているのかは定かではありませんが、目に対して動いている情報について はより強調する形で、静止している情報については省略する形で認識出来るよう処理されています つづく